錆びや変色、
黒ずみを防ぐ方法
そこで今回は、シルバー、ゴールド、プラチナといった一般的なジュエリーについて、それぞれのお手入れ方法をご紹介。どのような観点に気をつけると良いのか、そのポイントについてお伝えします。
多くの素材で気をつけた方が良いこと
そもそも、多くのジュエリー素材共通で注意したいポイントは、以下と言われています。
汗や皮脂は酸化を引き起こし、アクセサリーの黒ずみを招きます。また、海水も素材の錆びを引き起こしますし、温泉などに含まれる硫黄成分は、硫化を伴う変色を招いてしまいます。同様に化粧水や香水も、様々な化学薬品が含まれており、変色などを起こす可能性があります。
一方で、勘違いされていることも多いのですが、水道水などのただの水であれば、錆びや変色の可能性はほぼなく、基本的に毎日お風呂に付けたまま入ってもOK。また同様に、ハンドソープや食器用洗剤なども基本的には問題なく、付けっぱなしでも良しとされています。
とにかく注意したいのは、上記に挙げたような「酸化や硫化」。少し危ないかもと感じた際は、なるべくすぐに拭き取るとともに、中性洗剤を混ぜたぬるま湯で軽くそそぐことをお勧めでします。
シルバージュエリーのお手入れ
その美しい光沢と堅牢さから、古代エジプトやローマ、ギリシャなどで、古代より装飾品として用いられてきたシルバーアクセサリー。シルバーは酸化や変色に弱いのが特徴ですが、実は古代の人々もその特性に気づいており、空気と接触することを最小限に抑えるために、布や革で保管するという方法を取り入れていました。
シルバージュエリーは、特に空気中の硫黄と反応しやすいことがわかっており、それが原因で黒ずみが引き起こされます。この現象は「酸化銀」と呼ばれ、ジュエリーが輝きを失う主な原因の1つともされています。
この酸化銀を防ぐために、まず日頃からできることとして、着用後に柔らかい布などで拭き、汗や皮脂を除去することが大切です。また、保管時は湿度の低い場所を選ぶのもオススメで、特に気になる方は、ジップロックなどに入れて空気から遮断すると良いでしょう。また、防湿剤と一緒に保管するだけでも黒ずみを防ぎやすくなり、煌めきを長く保つことができます。
もし黒ずみが目立ってきた場合は、専用のクリーナーを使用するか、柔らかい歯ブラシに中性洗剤をつけて優しく磨くだけでも、再びシルバーの輝きを取り戻すことができます。
ゴールドコーティング(ゴールドメッキ)のお手入れ
土台となる金属の上に、別の金属素材を付着させて仕上げるゴールドコーティング。この場合は、メッキの下地に使った金属が空気などと反応し、変色することがあります。多くの場合、シルバーの上にコーティングすることが多いため、基本的には上述のシルバーアクセサリーと同様のケアがおすすめとなります。
したがって気をつけることとしては、汗や海水、温泉、化粧水などによる酸化と硫化。
お手入れ方法としては、着用後に布で拭いたり、防湿剤を伴う保管、あるいは中性洗剤を使ったケアなどが候補となります。
また、コーティングの場合は、上に付着させたコーティング素材が剥がれることもあるため、特にぶつけたり傷つけたりしないようケアが必要です。
ただ、CADNIのアクセサリーの中には、「ヴェルメイユ加工」と呼ばれる、通常のコーティングの15倍も厚い付着を施したアイテムもご用意しています。カルティエなど、フランスで採用されている厚み基準あります。普通のコーティングと異なる質感、そして丈夫さを手に入れたい方は、ぜひご覧になってみてください。
ゴールドジュエリーのお手入れ
ゴールドジュエリーは、シルバーと比べて変色しにくいのが特徴。例えば古代エジプト、ローマ、ギリシャなどの文明では、その不変性が高く評価されていたという歴史も持ちます。
それでもやはり、皮脂や汗、化粧品などによって輝きを失うこともあるため、普段からのケアは大切です。
お手入れ方法はシルバーと似ており、着用後は柔らかい布で拭いたり、保管についても、湿度の低い場所を選び、直射日光を避けることが重要と言われています。特に中性洗剤を溶かしてぬるま湯に浸し、軽くすすいであげる洗浄方法は、シルバーと同様に非常に有効。わずか3〜5分ほどそそぐだけで、すさんでいた輝きも再び煌めきを取り戻します。
また、ゴールドは柔らかい金属であるため、他のジュエリーと一緒に保管すると傷がつく可能性があります。それぞれ個別に保管するだけでも、煌めきが長く保たれるはずです。
プラチナジュエリーのお手入れ
プラチナはその耐久性と高級感から、結婚指輪やエンゲージリングなど、特別なジュエリーによく使用される素材。しかし、プラチナもまた、適切なケアをしないと輝きを失うことがあります。
プラチナジュエリーのお手入れは、シルバーやゴールドと基本的に同じです。着用後は柔らかい布で汗や皮脂を拭き取り、湿度の低い場所に保管します。直射日光や湿気からジュエリーを守るため、ジュエリーケースなどで丁寧に保護すると良いでしょう。
また、万が一プラチナジュエリーに傷がついた場合は、プロのジュエラーに相談するのが最善です。自分で磨くと、傷が深まる可能性もあるため注意が必要です。